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web おとしぶみ

「島根県自然観察指導員連絡協議会」の会報「おとしぶみ」。その編集メンバーの「あきあかね」が運営する、自然画報。

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雨中の仏経山を歩く 1

5月23日(月)
5月4日(水・祝)に開催された、「島根県自然観察指導員連絡協議会」の総会及び「仏経山観察会」には、都合により参加出来なかったが、参加したS君から、「カラスシキミ」があるとの情報を得て、雨中ではあったが、久しく登っていない「仏経山」を歩いた。

出雲から南部広域農道(通称「ロマン街道」)を東進し、山陰道斐川I.C手前約100mで右折(案内板あり)300m位道なりに進むと民家の前に着く。 道の脇に駐車して民家の裏手に回りこむ道を歩き出す。道はやがて竹林の中へ(道標あり)。
と、足元に薄紫色の花が見えた。

デワノタツナミソウ

デワノタツナミソウ

デワノタツナミソウ
デワノタツナミソウ(出羽の立浪草)
シソ科

下唇弁に紫斑がないので、「デワノタツナミソウ」です。湿り気のあるところがお好みです。   では。


竹林はほどなく終わり、雑木林にはいる手前、一旦、笹原状のところを歩くが、そこで地味な色合いの「ちょうちょ」に出逢う。
ヒメウラナミジャノメ

ヒメウラナミジャノメ
ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)
チョウ目タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科

撮影した時点では、ジャノメチョウの仲間ぐらいのことしか、わからなかったが、帰って調べると「ヒメウラナミジャノメ」という種でした。普通に見られる種でした。


しばらく進むと道が二手に分かれており、登山道ではないと思われるほうへ行くと30mばかりでため池にでる。水辺の木々の枝には「モリアオガエル」の卵塊がたくさん見られた。
登山道に戻り、登っていく。照葉樹林の中の薄暗い道だ。また道が二手に分かれる。登山道は右に曲がってゆく。左(というか直進)へ行くと中電の管理道らしい?



コツクバネウツギ
コツクバネウツギ(小衝羽根空木)
スイカズラ科

「コツクバネウツギ」の花は登山道沿いで一番多く見ることが出来た。


この時期、樹に咲く花でおさえたい一つに「カマツカ」がある。すぐ近くの「高瀬山(城址)」でたくさんの花を見たことがあるが、此処にもたくさんある。ただし、見頃は過ぎて傷んだ花が多くまた、風も邪魔して思うように撮影できない。登山道には所々「カマツカ」の花被片が落ちている。「エゴノキ」の花もたくさん落ちている。


イワガラミ
イワガラミ(岩絡み)
ユキノシタ科

まだ固い蕾と小さい装飾花が可愛らしい。


ガンピ
ガンピ(雁皮)
ジンチョウゲ科

「ガンピ」も高瀬山でたくさん見ました。
「ガンピ」は、「コウゾ」「ミツマタ」とともに和紙の良質な原料となる樹木です。「ガンピ」の樹皮は雁皮紙(がんぴし)という和紙の原料になります。昔はこの雁皮紙を「斐紙(ひし)」、その原料を「紙斐(かみひ)」と呼んでいました。この「かみひ」が転訛して「ガンピ」になったそうです。



ヤマボウシ
ヤマボウシ(山法師)
ミズキ科

開花前の「ヤマボウシ」もたくさん見ることが出来ました。この画像のように苞に紅が入っている物も見うけられました。


ツクバネウツギ
ツクバネウツギ(衝羽根空木)
スイカズラ科

この画像では5枚の萼片のうちの一つが小さくみえますが、実際は5枚すべて同等です。(5枚の萼片のうちの一つが小さいと「オオツクバネウツギ」)


タカノツメ
タカノツメ(鷹の爪)
ウコギ科

この花も登山道に落ちていたので、見上げると目の前にありました。


カマツカ

カマツカ
カマツカ(鎌柄)
バラ科

山頂手前に、磐座(いわくら)らしき石があり、そこの脇に生えていた「カマツカ」は比較的傷んだ花が少なかったので、モデルになってもらいました。


続きは明日。
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