忍者ブログ

web おとしぶみ

「島根県自然観察指導員連絡協議会」の会報「おとしぶみ」。その編集メンバーの「あきあかね」が運営する、自然画報。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

笈山、大平山へ

令和3年2月6日(土)

休日の好天は久しぶりだったので、早めに用事を切り上げて、昼前から山に向かうことにした。『出雲の山々』を開いてどこに登ろうか考えるが、昨日知人から聞いた乙立町に鎮座する『笈山』『大平山』へ向かうことにした。(出雲の山々の104p~105pに掲載)

国道184を南下、所原を過ぎ、立久惠峡を抜け乙立町へ。乙立郵便局のところの三差路で右折し、橋を渡り、突き当りでまた右折。道幅が狭い県道162号線をしばらく走る。やがて県道162号線は橋を渡り北方面へ向かうが、橋を渡らずまっすぐ西方面へ延びるやや広めの林道岩坪線を進む。やがて道路の左側上に民家が見え、そこを過ぎて直ぐ、以前登った『二ツ丸』登山口道標が左手にみえた。その前を過ぎちょこっと行ったところ、道幅が少し広くなったところへ車を停め、登山口を探す。



暫く言ったり来たりするが、登山口らしいものは見当たらず、あたりをつけて作業道らしいところから山にはいるが、やがて赤テープが見えたので一安心、赤テープを見つけながら歩を進める。



このカーブミラーの後ろに作業道らしきものがある。



どっちに行くか迷ったが、(画像の左端に赤テープが巻いてある樹が確認できますか?)左方面へ進む。
道らしいものが見えないが
これを見つけながら登っていく。


歩き出して、40分ほどでピークに到着するが、山頂道標がないのでわからないが、恐らく『笈山』ではないかと、ほとんど眺望はきかない。

『笈山』からまた赤テープを頼りに『大平山』を目指し下る。やがて鞍部らしいところに着く。鞍部から向かって右手に下る道があり、そちらに向かうと大平山の登山口に行けるかもしれない。 まずは『大平山』山頂を目指しまっすぐ進む。10分位歩いただろうか、目の前に三角点が見えた。


そして、

『大平山』と読める道標があった。 先程の『笈山』よりも眺望はないので、すぐに引き返す。鞍部まで戻り、大平山登山口を目指し下っていく。25分位で登山口に着くが、きちんとした案内板がないので、「わからんわなぁ」


PR

初詣登山

令和3年1月3日(日)

年末年始の休日も今日が最終日となりました。 天気はそれほど良くなかったのですが、地元の山へ登ろうと思い立ち、出雲の大社(おおやしろ)の傍らに鎮座する弥山へ向かいました。

国道431号沿いの『みせん広場』駐車場に車を停め、弥山登山口を目指し歩き始めてすぐに、
交通安全を願う『無事カエル』さんがいらっしゃいます。
「無事下山します」と誓って歩きます。 民家の間の小路を山に向かって歩きます。 道標がちゃんとありますので、心配ありませぬ。

鹿の防御柵の扉を開けてさらに進む(戸締りを忘れずに)と、すぐに、

目の前に道標が見えてくるので、安心ですね。 この→の方に目をやると
木段(樹脂成型ですね)が見えます。 雪もあるので慎重に歩を進めましょう。

残雪のうえのトレースで道は分かり易いですね。

四合目にはベンチが置いてありました。 でも腰掛けずに先を急ぎます。 「みせん広場駐車場」を出発したのが11時半前だったのもありますし、道中すれ違った下山中の人から「五合目より上は雪が多いですよ」と聞いたもんですから。

ふと、雪上を見れば何やらうごめくものがいます。 何者でしょうか? 体長1.5mm位で羽根も確認できますが、わかりませぬ。 よく雪上で動けるなと感心。

これは、「ヤマコウバシ」さんの冬芽です。 この時期でも枯れた葉を枝に残しておいでです。

このトゲトゲの木は「カラスザンショウ」さんです。 本当は落葉痕が撮影したかったのですが、無理をすると滑落しそうだったので断念です。汗

そうこうしているうちに八合目まで着ました。 稜線です。 ここから左に折れ山頂を目指します。

時折、陽が射します。 青空が見えるとテンション上がりますね。

もうすぐ山頂です。 『エノキ』さんがお出迎えです。 振り返ってあるものを探します。

『稲佐の浜』にある『弁天島』です。 私が子どもの頃には島の周りは完全に海でした。 遊泳禁止の場所でした。

山頂にとうちゃこ。 この祠は『出雲御山神社』です。 ここに初詣です。

こんな可愛らしい山頂標がありました。

雲間から差し込む陽に照らされる景色を堪能しています。

出雲ドーム

浜山運動公園

神戸川河口

大鳥居

三瓶山

昼食は『簡単野菜ラーメン』です。

ラーメンをすすりながら、『国引き神話』の景色を堪能します。


下山後に、弥山を見上げます。 今年も山旅・花旅が楽しめますように。


戸倉要害山

令和2年5月23日(土)


良い天気なので良い気持ちに更になりたくて、低山ハイクを思い立った。 が、思い立ったのが昼前。 近場でないかなと考えていたら、出雲市稗原町に未踏の山があったのを思い出した。
『戸倉要害山』です。 『出雲の山々』によると30分位で登れるらしい。 4月に登った『大袋山』の近くのやまです。




大袋山に登った時にも車を停めた駐車場にまたお邪魔しています。 地元の方が定期的に草刈りをされているようです。ありがとうございます!!






早速道草が始まります。 道端の側溝のなかにたくさん生えている「オヤブジラミ」の実が目につきました。






オヤブジラミ(雄藪虱)

オヤブジラミの花を撮影するのは初めてでした。セリ科の花は撮影が難しいです。





ナワシロイチゴ(苗代苺)

オヤブジラミを撮影してから、立ち上がると目の前にナワシロイチゴが花盛りです。





コウゾリナ(
顔剃菜)

茎の剛毛がすごくて、触るとザーラザラ。





ノアザミ(野薊)

花の下のぷっくりした総苞は粘っています。時々、盗蜜を試みた蟻さんがくっついていることがあります。





そんなノアザミを見ていたら『ニホンミツバチ』さんがせっせと蜜集めに訪花しました。





『アキカラマツ』の葉っぱの上で休憩中?の『ナナホシテントウ』。 近くにはアブラムシはいませんでした。





ヒメジョオン(姫女苑)






ホタルブクロ(蛍袋)




普通に歩けば、先程の駐車場から登山口までは10分ほどですが、もう30分以上道草は続いています。





民家の屋根越しに『戸倉要害山』です。 もう少しで、いま歩いている車道から左に下りる道が現れます。








オヘビイチゴ(雄蛇苺)

左の道に入ってすぐに黄色い花が目についたので見ると『オヘビイチゴ』の花でした。






やっとこさ、登山口駐車場にまで到着したようです。 ここまで車で乗り入れ出来ます。




案内板の向こうにはトイレらしき表示が見えています。




振り返ると3~4台は停められそうな駐車場。





ということです。





トイレの前を通って登山口に向かうよですね。 足元には、





ヤブヘビイチゴ(
藪蛇苺)

ヤブヘビイチゴがぽつぽつ花をつけておりました。




はい、登山口です。




すぐに、イノシシ対策のゲートです。 針金で閉じてあるので、出入り後は必ず針金で閉じましょう。




登山道はしっかりしています。 やはり、地元の方々が整備してくださるのでしょう。 感謝です。









ホクリクタツナミソウ(
北陸立浪草 )

私は初確認のホクリクタツナミソウです。登山道脇に点々とありました。 見られたのは登山口から100mも行かない付近だけで、この先には顔を出しませんでした。




コアジサイ(小紫陽花)

コアジサイは沢山見かけました。





登山道の真ん中にある石に丸い窪みがありました。何なんでしょう?



ヤブムラサキ(藪紫)

この葉っぱを覚えておくと良いですよ。 「触ってごらん、癒されるよ。」(意見には個人差があります)




一瞬、蛇に見えたのです。 少しぎょっとしました。



この登山道で一番の急登が始まります。




地面も湿っていて、滑りやすいところもあります。


この急登を終えると、



こんなものがありました。 何でしょう? 近くまで行って見ると、



中に、便座が設置してあります。 携帯トイレ使用のためのものです。 排泄物はきちんと持ち帰りましょう。




もうすぐ頂上というところで、またもロープが。 それほど急な斜面ではありませんが、あれば一安心です。




山頂です。 ベンチが置かれています。 北~東~南東方面の展望がききます。






出雲ドームが良く見えています。





谷をはさんで隣の大袋山です。



ハナニガナ(花苦菜)

山頂に20株位あったでしょうか。




コツクバネウツギ(
小衝羽根空木)

この方も山頂にて多数花を咲かせていました。



ザイフリボク(采振木)

若い果実が出来ていました。





下山してから、稗原の町から見上げてみました。 右が大袋山、左が戸倉要害山です。



大袋山

令和2年4月11日(土)

出雲市の稗原地区に鎮座する「大袋山(おおぶくろやま)360m」へ、向かった。 

大袋山登山口のすぐそばにも駐車場はあるのだが、近くの山「戸倉要害山(とくらようがいさん)314m」の登山口も確かめたくて、あえて要害山の駐車場に車を停めた。

ウマノアシガタ(馬の脚形)


駐車場の傍らには「ウマノアシガタ」のお花畑があり、降り注ぐ日差しを受け、✨輝いている。



ヤマザトタンポポ(山里蒲公英)


大袋山登山口に向かう道端の草むらには「ヤマザトタンポポ」が点々と咲いている。








ナガバタチツボスミレ(長葉立坪菫)







キランソウ(金瘡小草)

地面にへばりつくように葉っぱを広げる姿から、「地獄の釜の蓋」の別名があります。






 
シロヤブケマン
(白藪華鬘)
「ムラサキケマン」の白花品の一つ「シロヤブケマン」にも出逢えました。大袋山の登山口に着くまで大分道草をしてしまいました。 やがて登山口を示す看板が見えてきて、
近くにこのような案内板も設置されています。
前出の登山口看板の脇から民家の畑の横の小道を進みます。すぐにイノシシよけの柵にそっていく道になり、 
200mほど進むと、

このような道標があって、柵を開けて進みます。出入りには針金できちんと柵を絡みましょう。

道はしっかりつけられています。



こんな感じで、曲がり角には案内板があるので安心です。



さて、此処でも道草をいたしますか、

アセビ(馬酔木)

新葉が赤く目立っているのは「アセビ」です。



ダンコウバイ
(檀香梅)

木漏れ日を受けて新緑が一層まぶしい「ダンコウバイ」の新葉。



トキワイカリソウ(常盤碇草)

此処でみた「トキワイカリソウ」は白花でした。



ツルシキミ(
蔓樒)雄花



ツルシキミ(蔓樒)雌花

雌雄異株の「ツルシキミ」はよく見かけました。



ウグイスカグラ(鶯神楽)

登山道脇で見かけた「ウグイスカグラ」の花はこれが唯一でした。



さあ、先を急ぎましょう。


此処を曲がると、

尾根にでる最後の登りです。


尾根に出ました。山頂まであと60m。

山頂のすぐ手前で、




コバノミツバツツジ
(小葉の三葉躑躅)

「コバノミツバツツジ」が咲いていました。



山頂にはベンチがわりに丸太が置かれています。北方面の見晴らしが、


このように見えます。「出雲ドーム」が目立ちますね。


山頂から西方面へ少し下ったところに展望台があるらしい。


道は地元の方々で整備されているそうです。感謝です。



シハイスミレ(紫背菫)

山頂から展望台までの間の道沿いには、「シハイスミレ」が見られるようになります。




サンインタチツボスミレ(山陰立坪菫)仮称

まだ正式名称が決まっていなくて、タチツボスミレ(山陰型)・山陰型コタチツボスミレ・日本海型タチツボスミレなどと呼ばれています。



展望台と呼ばれるのはテラス状の岩場でした。 南方面の景色が見えます。


遠くに中国山地の山並みが見えています。



一日遅れの女亀山 

6月5日は「女亀山」に於いて、島根県自然観察指導員連絡協議会の登山交流会が催された。私は仕事の都合で参加出来なかった。スタッフの一人に参加者は8人(スタッフ込み)だったと連絡を受けたのみ、どんな様子だったかは「おとしぶみ83号」の報告記事を待つ事にしますか。 
さて、登山交流会参加者が「女亀山」で何を見て、何を感じたかはさておき、あきあかねが独断と偏見の「女亀山」歩きを行ったので、その際の画像を紹介します。

6月6日(月)
「女亀山」は今までに3回登ったことがあるが、記憶としては神戸川(かんどがわ)の源流の山であるという事と、木段が多い登山道ということだけである。標高もはっきり憶えていない。 道さえも・・・・・、なんとか見覚えのある登山口に着いた。(汗)

登山口
と、のっけから道にかぶさるように倒木がある。
登山口
何の木だろう?と思いつつその下をくぐって歩いていく。沢の音が心地いい。 しばらくは沢沿いの道を歩く事になる。
ニョイスミレ

ニョイスミレ
ニョイスミレ(如意菫)
スミレ科
湿り気のあるところがお好みの「ニョイスミレ」が足元を賑わせる。


ミズタビラコ

ミズタビラコ
ミズタビラコ(水田平子)
ムラサキ科
もっと湿ったところがお好みの「ミズタビラコ」くるりと巻いた花序は「蠍(さそり)型花序」と呼びます。 蠍の尾を連想させるとか。


アサヒナカワトンボ
アサヒナカワトンボ♀
カワトンボ科

アサヒナカワトンボ
アサヒナカワトンボ♂
カワトンボ科
この時期、源流域でよく見られる「アサヒナカワトンボ」。良く似た「ニホンカワトンボ」も県内にいますが、どちらかといえばもう少し下流域の川幅のあるところでよく見られます。
アサヒナカワトンボ


タラノキ
タラノキ(楤木)
ウコギ科
鋭い棘が見えたのでつい。「先端恐怖症」の方がいらしたら、すみません。


ラショウモンカズラ
ラショウモンカズラ(羅生門葛)
シソ科
「でかい花があるなぁ」と思ったらこの方でした。 傷んだ花が多い中、ニューな花を選んで。


源流の碑
神戸川(かんどがわ)の源流の碑があります。この碑の裏手で水が染み出しています。
源流




ハナイカダ
ハナイカダ(花筏)雌株
ミズキ科

ハナイカダ
ハナイカダ(花筏)雄株
ミズキ科
奥出雲や隠岐では「ママコナ」と呼ばれています。飯子菜(ままこな)とは若芽を山菜として利用したことによりますが、聞いただけではゴマノハグサ科の「ママコナ」と間違えそうになります。


クロモジ

コシアブラ
上から「クロモジ」、「コシアブラ」です。 木漏れ日に浮かぶシルエットの美しい事。


木段
いよいよ、木段地帯の始まりです。
木段



ブナ
ブナの巨木に癒されて、私の心は夏模様



タニギキョウ
タニギキョウ(谷桔梗)
キキョウ科

足元の小さな花に癒されて わたしの心は夏模様(^^ゞ

タニギキョウ

タニギキョウ

タニギキョウ



山頂はもうすぐ
最後の木段を登りきると小さな社があります。「女亀山神社」です。

山頂
山頂に到着。
山頂

『女亀山は島根県と広島県の県境にある標高830.3mの玄武岩丘です。
山頂部には大径木のブナが残存し、野生動植物の生息及び自生地として良好な自然環境が形成されています。特に、中国山地唯一のギフチョウ発生地として注目すべき地域であるとともに、夏鳥を中心とする鳥類の繁殖、中継渡来地として貴重な地域となっています。
元は女神山と称したがいつの頃から神がカメに転化したものと言われています。丹塗(にぬり)矢神話の女神である玉依(たまより)姫がこの山に住んでいたということからその名がついたと言われています。古くから地方農民の信仰が篤く、明治末年頃までは日照りが続くと盛んな雨乞い神事が行われたそうです。 (飯南町ホームページより)』



てなわけで、下山です。(意味がわからん)


登山口の倒木は「オオバアサガラ」でした。倒れながらも花をつけておりました。

オオバアサガラ

オオバアサガラ
オオバアサガラ(大葉麻殻)
エゴノキ科

雨中の仏経山を歩く 2

5月23日(月)
山頂手前の「カマツカ」を堪能して(15分くらい)、山頂へ。 

山頂から
雨に煙る出雲市街を眼下に


雨足は強くなったり弱くなったり、あがることはなさそうだ。 山頂から少し南西に下ったところにアンテナが立ち並んでいる。 その方面に道があるので少し歩いてみる。


ヤマウルシ
ヤマウルシ(山漆)
ウルシ科

私は以前、「ツタウルシ」にかぶれたことがあるので、おそらくこの「ヤマウルシ」にも弱いだろう。 雨の日は特に近寄りたくないのだが。


ウラジロノキ
ウラジロノキ(裏白の木 )
バラ科

撮影しやすい位置に花をつけていたのに、もう少し早く来ていたのなら、と、思うのみ。


さて、引き返す事にしますか。 


ナラガシワ
ナラガシワ(楢柏)
ブナ科

「ナラガシワ」の大きな葉っぱを見つけたので、探してみると少し膨らみだしたドングリが、見つかりました。「ナラガシワ」のドングリは結実した年の秋には成熟する一年型です。


ナワシログミ
ナワシログミ(苗代茱萸)
グミ科

今が旬の「ナワシログミ」の果実ですが、数が少なかったので食べるのはやめときます。


民家が見えるところまで降りてきたら、登山道上に「アオスジアゲハ」が落ちていた。登る時には見なかったので、まだ生きているのではとつついてみたら、どうにか足を動かす。かなり弱っていた。 道の傍らの葉っぱの下にぶら下げてやる。
アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
アオスジアゲハ(青条揚羽)
チョウ目アゲハチョウ科



車のところまで戻ってきた。 直ぐ近くの道端に青紫色の花が見えていたので近寄ってみる。確か以前にもこの時期、見たような記憶がある。

ナヨクサフジ
ナヨクサフジ(弱草藤)
マメ科

ヨーロッパ生まれの帰化植物です。 すごく鮮やかな花が群がって見えるので見落とす事はまずないでしょう。 
ナヨクサフジ

すごく美味しそうに見えた果実。 ソラマメ属ですって。


雨具は羽織っていたが、すっかり濡れてしまったので、車のリヤドアの下で総着替えして、帰った。 民家の方々、見苦しいモノが見えてたら御免なさい。

雨中の仏経山を歩く 1

5月23日(月)
5月4日(水・祝)に開催された、「島根県自然観察指導員連絡協議会」の総会及び「仏経山観察会」には、都合により参加出来なかったが、参加したS君から、「カラスシキミ」があるとの情報を得て、雨中ではあったが、久しく登っていない「仏経山」を歩いた。

出雲から南部広域農道(通称「ロマン街道」)を東進し、山陰道斐川I.C手前約100mで右折(案内板あり)300m位道なりに進むと民家の前に着く。 道の脇に駐車して民家の裏手に回りこむ道を歩き出す。道はやがて竹林の中へ(道標あり)。
と、足元に薄紫色の花が見えた。

デワノタツナミソウ

デワノタツナミソウ

デワノタツナミソウ
デワノタツナミソウ(出羽の立浪草)
シソ科

下唇弁に紫斑がないので、「デワノタツナミソウ」です。湿り気のあるところがお好みです。   では。


竹林はほどなく終わり、雑木林にはいる手前、一旦、笹原状のところを歩くが、そこで地味な色合いの「ちょうちょ」に出逢う。
ヒメウラナミジャノメ

ヒメウラナミジャノメ
ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)
チョウ目タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科

撮影した時点では、ジャノメチョウの仲間ぐらいのことしか、わからなかったが、帰って調べると「ヒメウラナミジャノメ」という種でした。普通に見られる種でした。


しばらく進むと道が二手に分かれており、登山道ではないと思われるほうへ行くと30mばかりでため池にでる。水辺の木々の枝には「モリアオガエル」の卵塊がたくさん見られた。
登山道に戻り、登っていく。照葉樹林の中の薄暗い道だ。また道が二手に分かれる。登山道は右に曲がってゆく。左(というか直進)へ行くと中電の管理道らしい?



コツクバネウツギ
コツクバネウツギ(小衝羽根空木)
スイカズラ科

「コツクバネウツギ」の花は登山道沿いで一番多く見ることが出来た。


この時期、樹に咲く花でおさえたい一つに「カマツカ」がある。すぐ近くの「高瀬山(城址)」でたくさんの花を見たことがあるが、此処にもたくさんある。ただし、見頃は過ぎて傷んだ花が多くまた、風も邪魔して思うように撮影できない。登山道には所々「カマツカ」の花被片が落ちている。「エゴノキ」の花もたくさん落ちている。


イワガラミ
イワガラミ(岩絡み)
ユキノシタ科

まだ固い蕾と小さい装飾花が可愛らしい。


ガンピ
ガンピ(雁皮)
ジンチョウゲ科

「ガンピ」も高瀬山でたくさん見ました。
「ガンピ」は、「コウゾ」「ミツマタ」とともに和紙の良質な原料となる樹木です。「ガンピ」の樹皮は雁皮紙(がんぴし)という和紙の原料になります。昔はこの雁皮紙を「斐紙(ひし)」、その原料を「紙斐(かみひ)」と呼んでいました。この「かみひ」が転訛して「ガンピ」になったそうです。



ヤマボウシ
ヤマボウシ(山法師)
ミズキ科

開花前の「ヤマボウシ」もたくさん見ることが出来ました。この画像のように苞に紅が入っている物も見うけられました。


ツクバネウツギ
ツクバネウツギ(衝羽根空木)
スイカズラ科

この画像では5枚の萼片のうちの一つが小さくみえますが、実際は5枚すべて同等です。(5枚の萼片のうちの一つが小さいと「オオツクバネウツギ」)


タカノツメ
タカノツメ(鷹の爪)
ウコギ科

この花も登山道に落ちていたので、見上げると目の前にありました。


カマツカ

カマツカ
カマツカ(鎌柄)
バラ科

山頂手前に、磐座(いわくら)らしき石があり、そこの脇に生えていた「カマツカ」は比較的傷んだ花が少なかったので、モデルになってもらいました。


続きは明日。

山頂に咲くカタクリに逢いに 2

5月16日(月)
これまで、こんな遅い時期にカタクリを見に、船通山へ登ったことは無かったが、ピークを過ぎて傷んだ花が多かったとは言え、満足の花山行であった。



ムシカリ
ムシカリ(虫狩)
スイカズラ科

まだ花が開いていないため、いい香りは漂っていません。よって虫たちも集まっていません。


ナナカマド
ナナカマド(七竈)
バラ科

中心の蕾を守るように広げた新葉が、健気に見えた。 花が咲く頃にもう一度、逢いに来ようか。


ウスギヨウラク

ウスギヨウラク

ウスギヨウラク

ウスギヨウラク

ウスギヨウラク
ウスギヨウラク(薄黄瓔珞)
ツツジ科

別名「ツリガネツツジ」。 この淡い色彩が素敵で、この時期この方は外せない。


クマシデ
クマシデ(熊四手)
カバノキ科

葉身はスリムで葉脈は綺麗に平行に並びます。 シデのの仲間で最も美しいと思います。


トチノキ
トチノキ(栃の木)
トチノキ科

大きな花序をつける「トチノキ」、開花すると壮観である。 掌状複葉の大きな葉も美しい。


コタチツボスミレ
コタチツボスミレ(小立坪菫)
スミレ科

淡い色が素敵な3人娘といったところでしょうか?  でも後ろにもう一人いらっしゃるんです。  撮影しようとしていたら、「ビロードツリアブ」が何処からかやってきて、三つの花から吸蜜していきました。


スミレサイシン
スミレサイシン(菫細辛)
スミレ科

さすが船通山、最新の「スミレサイシン」を見ることが出来ました。


サンインシロガネソウ

サンインシロガネソウ

サンインシロガネソウ
サンインシロガネソウ(山陰白銀草)
キンポウゲ科

飛沫を浴びるようなところでも平気。陽の光を浴びて輝いていた。


トキワイカリソウ
トキワイカリソウ(常盤碇草)
メギ科

この方々もやっと咲き出したところです。


アケビ
アケビ(木通)
アケビ科

駐車場の近くの「ミズキ」に登りついていた。 可愛らしい蕾。


「キクザキイチゲ」は開花していたが、花の傷んだものばかりで、撮影は差し控える事にした。

山頂に咲くカタクリに逢いに

5月16日(月)
今年は花が遅れているからまだ大丈夫と、余裕を持って構えていたが、休日になると悪天候で出掛けられず、結局5月半ばになってしまった。 まあ、それでも新聞に「5月10日ごろ満開を迎える・・・」とあったので今年も逢いに行こうと4時前に家を出た。

5時半過ぎに「亀石コース」の登山口駐車場に到着。 もう辺りは明るい。 準備を整え歩き始めた。 足元には「ミヤマキケマン」「ヤマエンゴサク」などの名残花が咲いており、目線を上げれば萌え出したばかりの樹々の新緑が飛び込んでくる。 コンクリート製の小さな橋を渡って植林地を抜ける。以前はこの付近でよく「ヤマシャクヤク」に出会えたのだが、最近はとんと見かけなくなった。 「キクザキイチゲ」がまだ花を閉じている。下山時にモデルになってもらおう。 沢沿いの道には、「ボタンネコノメソウ」「サンインシロガネソウ」「オオタチツボスミレ」の花が見られ、「ミソサザイ」がラブソングを歌う。時折、「キョロロロロ」と「アカショウビン」も。

沢を離れ、6時半すぎに横手道に。 この道沿いでは「ムシカリ」「ハウチワカエデ」「ウスギヨウラク」などの花々が出迎えてくれた。
またつづら折の道になり、この亀石コース中、最も大きいであろう「ブナ」との再会を喜び、もうすこし登ると、足元に「カタクリ」が見え始め、すぐに「鳥上コース」と合流する。 この付近はたくさんの「カタクリ」があって、よーく探せばひょろりとした一年生の「カタクリ」もたくさんある。

7時10分頃、山頂に着くが誰もいない。(そうだ今日は平日だ)
見頃は過ぎて傷んだ花も多かったが、それでもこの花には癒される、そしてなにより元気をもらえる。

カタクリ

仕事中

カタクリ

カタクリ
カタクリ(片栗)
ユリ科

徐々に花被片が開いていくのを眺め、ハナバチの仲間が訪花するのを眺め、1年ぶりの再会を楽しみ、山頂を後にした。

下山も亀石コースで、道中の植物を撮影しながら。



ブナ

ブナ

ブナ
ブナ(橅)
ブナ科

久しぶりに「ブナ」の花を見た。 今年はブナの実の成り年だろうか。『ブナは数年に一度結実し、その間の年はほとんど結実しない。成り年は全国的に同調しており、成る木と成らない木が混在することはない』と、以前読んだが、どのような仕組みで同調しているのだろうか。


ウリハダカエデ

ウリハダカエデ
ウリハダカエデ(瓜肌楓)
カエデ科

葉っぱも花も準備が「整いました」って感じで、顔を覗かせる。


ハウチワカエデ

ハウチワカエデ
ハウチワカエデ(羽団扇楓)
カエデ科

雌雄同株なので、雄花と両性花が咲く予定です。撮影時点では雄花しか確認できておりません。


オオイタヤメイゲツ
オオイタヤメイゲツ(大板屋名月)
カエデ科

この方の花にも久しく出逢っていない。 今頃が開花時期なのだが。


コミネカエデ
コミネカエデ(小峰楓)
カエデ科



チドリノキ

チドリノキ
チドリノキ(千鳥の木)
カエデ科



続きは明日に、いたしとうございます。

早朝の男三瓶山を歩く 2

5月15日(日)
昨年も同じ時期に早朝の男三瓶山をあるいている、今回も目的は同じで「サクラスミレ」に出逢いたいからである。


05:08に姫逃コースで登頂開始、男三瓶山頂に06:35着、07:00に名号コースで下山開始、08:32に駐車場着。

今回も出逢えなかった、というか前回同様、仕事前に登るので探す時間が短いのも一因かもしれない。次回は休みの日に探しに行こう。



ヤマグワ
ヤマグワ(山桑)
クワ科


ミヤマハハソ
ミヤマハハソ(深山柞)
アワブキ科


ハナイカダ
ハナイカダ(花筏)
ミズキ科


オオバギボウシ
オオバギボウシ(大葉擬宝珠)
ユリ科


タラノキ
タラノキ(楤の木)
ウコギ科


ダンコウバイ

ダンコウバイ
ダンコウバイ(壇香梅)
クスノキ科


クルマバソウ

クルマバソウ
クルマバソウ(車葉草)
アカネ科


ヤブニンジン
ヤブニンジン(薮人参)
セリ科