忍者ブログ

web おとしぶみ

「島根県自然観察指導員連絡協議会」の会報「おとしぶみ」。その編集メンバーの「あきあかね」が運営する、自然画報。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

石見冠山

3月29日(日)
「石見冠山」は、三瓶山方面から眺めると端整な三角錐だ。だが、冠山の西側「於保地盆地」から仰ぐと、どっしり腰の張った山容を見せる。私はどちらかといえば、この於保地盆地から見上げる冠山が好きである。

冠山に登るときは、いつでも大汗をかくことになる。やや急な斜面をその絶頂に向かって登りつめるからだ。

出雲を7時過ぎに出発した3人が、待ち合わせ場所の「深篠川キャンプ場」の駐車場に着くと、地元のKさんと広島のMさん(QJYのMさんではありません)がすでに到着。

道標に従い、登山口へ向かう。登山口の駐車スペースは狭い。2~3台でいっぱいだ。

登山道の足元を見れば、「ミヤマカタバミ」「タチツボスミレ」「ショウジョウバカマ」などの草花や、「トウゲシバ」「オニカナワラビ」などのシダ類、見上げれば「アブラチャン」がたくさん花をつけている。

アブラチャン
アブラチャン(油瀝青)
クスノキ科

沢を渡るとき、ネコノメソウの仲間がたくさんあったので、よく見ると「ホクリクネコノメソウ」のようだ。
ホクリクネコノメソウ
ホクリクネコノメソウ(北陸猫の目草)
ユキノシタ科

しばらく歩くと、「メタセコイア」の大木があり、その傍らを過ぎると徐々に傾斜が増してくる。足が重く感じたときは、足元の草花を見て一息入れるのが一番だ。
エンレイソウ
エンレイソウ(延齢草)
ユリ科

サンインネコノメソウ
サンインネコノメソウ(山陰猫の目草)
ユキノシタ科

やがて、峠に着いた。「たいのすけ鈩跡地」と看板があり、「けら」が転がっていた。
此処からはさらに急な尾根歩きとなる。

岩棚の上で一休み。「タムシバ」の蕾がたくさんある。もう少しすると、良い香りが、かずめるだろう。

タムシバ
タムシバ(噛柴)
モクレン科

岩棚の上で引いた汗が、もう一度出始めた頃、瑞穂町方面との分岐に出た。ここから最後の急登だ。この斜面は滑りやすいので、慎重に。

頂上には、先客が3人。我々は西峰へ行って休憩することにした。途中に「ダンコウバイ」の花。

ダンコウバイ
ダンコウバイ(壇香梅)
クスノキ科

西峰は、実を云うと山頂よりも高い。(山頂859.3M、西峰863M)こちらも眺めは良く、於保地盆地を見下ろしながら昼食と相成った。

降りは、登山道脇の木々に身体を預けながら、転がり落ちるようになるのを防いだ。

メタセコイアの大木の辺りまで下りると、植物を写す余裕がでて、「クラマゴケ」なるシダの一種を撮影。

クラマゴケ
クラマゴケ(鞍馬苔)
イワヒバ科

登山口に戻ると、Kさんが「麓にユキワリイチゲの自生地があるよ」と案内。
ユキワリイチゲ
ユキワリイチゲ(雪割一華)
キンポウゲ科


KさんとMさんに別れを告げ、近くの「断魚渓」に寄ってみた。そこにあった案内板が面白いので紹介します。
アラカシデ?

断魚渓の樹木で最も多いのは「アラカシデ」?
PR