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web おとしぶみ

「島根県自然観察指導員連絡協議会」の会報「おとしぶみ」。その編集メンバーの「あきあかね」が運営する、自然画報。

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大万木山、下山後

5月11日(日)
大万木山から降りてきた二人は、国道54号線を南下・・・。その前に、門坂駐車場の傍らに、クロタキカズラが花をつけているのを見つけ、しばし観察。

クロタキカズラ
クロタキカズラ(黒滝葛)
クロタキカズラ科
雌雄異株で、画像は雄株。


・・・で、何処まで話は進んだか・・・そうそう、54号線を南下して、目指したのは「女亀山」(830m)。私が登ったのは、10年ぐらい前に一度。憶えているのは、神戸川の源流の山で木段が多かった事ぐらい。此処で出逢ったのは、
ヒメクロサナエ
ヒメクロサナエ(姫黒早苗)
サナエトンボ科
画像の個体は羽根の一部が変形しています。羽化のとき上手くいかなかったのかな? 上手く飛べて捕食ができるのかな・・・。

シハイスミレ
シハイスミレ(紫背菫)
スミレ科


今年はもう出逢えないと思っていた「ヒトリシズカ」。まだ此処には、30人位いて、賑やかです。But、しかし、やはり、一人、静かにいるほうが風情がある様な気がします。
ヒトリシズカ

ヒトリシズカ
ヒトリシズカ(一人静)
センリョウ科
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大万木山

5月11日(日)
来週(18日)行う、山口県の指導員さんとの交流山歩き。その下見を兼ねて、大万木山に登ってきました。「道の駅 頓原」に着いたのが7時、昨日の天候を引きずって少し風が強く、肌寒いです。此処から見る大万木山もすっぽりと雲の中。 合羽を着込んでいざ出陣。

門坂駐車場に車を停め、滝見コースから登ります(本番は逆です)。
コシアブラ
コシアブラ(漉し油)
ウコギ科
とても美味しそうな葉っぱですね。

昨日の雨で、ぬかるんで滑りやすくなった道を、踏ん張りながら登っていくと咲いていました。
サンカヨウ
サンカヨウ(山荷葉)
メギ科
雨に濡れた花が、まるで蝋細工の様です。


次の山?が待っているので?! 山頂通過です。渓谷コースへと向かいます。

ヤマトアオダモ
ヤマトアオダモ(大和青梻)
モクセイ科
別名、「オオトネリコ」。トネリコといえば、バットの材料として有名ですね。

オオカメノキ
オオカメノキ(大亀の木)
スイカズラ科
別名の「ムシカリ」は、虫がこの葉っぱを好んで食べる事からついたそうです。花が咲き出すと甘いにほひがします。

ハウチワカエデ
ハウチワカエデ(羽団扇楓)
カエデ科
出来立ての天狗の羽団扇。まだ、扇げませんね。

本日の大万木山、サンカヨウも見事だったけれど、圧巻はこの方です。
ウスギヨウラク

ウスギヨウラク
ウスギヨウラク(薄黄瓔珞)
ツツジ科
渓谷コース上部では、この方々が次々と現れ、心が洗われました。

寂地山

5月4日(日・祝)
2日の後山は岡山県の最高峰でした。本日は山口県の最高峰「寂地山」(1,337m)に登ってきました。お目当てはカタクリです。ですがこの時期、それだけを見ていたんじゃぁ勿体無い。

シコクスミレ
シコクスミレ(四国菫)
スミレ科
高知県鳥形山で採取されて、学会に発表されるときに「シコクスミレ」と命名されました。

エイザンスミレ
エイザンスミレ(叡山菫)
スミレ科
此処のエイザンスミレは、淡いピンクの花びらが印象的でした。

シロバナニシキゴロモ
シロバナニシキゴロモ(白花錦衣)
シソ科
ニシキゴロモから、色素が抜け落ちたように葉っぱも紫色を帯びていません。

タチカメバソウ
タチカメバソウ(立亀葉草)
ムラサキ科
沢沿いに沢山、見ることが出来ました。


カタクリ
カタクリ(片栗)
ユリ科
話には聞いていましたが、これ程とは沢山のカタクリが出迎えてくれました。
白いカタクリ
突然変異で色素が抜けたカタクリ。葯の色も違いますね。

カタクリをしっかり見て、登りとは違うルートで下ります。おなじみ「オオカメノキ」の花が咲き出したようです。
オオカメノキ
オオカメノキ(大亀の木)
スイカズラ科
大きな装飾花の間で開きだした花。
開花三兄弟
開花三兄弟

ツクバネソウ
ツクバネソウ(衝羽根草)
ユリ科
実をつけると、本当に「羽根つき」の羽根そっくりになります。

チドリノキ
チドリノキ(千鳥の木)
カエデ科
葉っぱだけをを見ると、とても楓の葉らしくないのですが、カエデ科の特徴である「対生」で葉っぱはついていますし、翼果をつけるんですよ。

ウスギヨウラク
ウスギヨウラク(薄黄瓔珞)
ツツジ科
とても上品な色合いです。大好きです。


また季節を変えて行ってみたい山です。

モニタリングサイト1000

5月3日(土・祝)
三瓶北の原で毎月行われている「モニタリングサイト1000」に参加してきました。此処では、草地・林内・水辺の植物相を調査していきます。草地では、ニオイタチツボスミレのあま~いかほりをかずんで準備万端?


オキナグサ
オキナグサ(翁草)
キンポウゲ科
まだ、完全な翁になっている株はありません。初老の株がちらほら目に付く程度です。

ツリガネニンジン
ツリガネニンジン(釣鐘人参)
キキョウ科
『山で美味いのは「朮」(オケラ)にトトキ・・・』といわれたトトキとは、ツリガネニンジンの新芽で山地で採れる「とっておき」のご馳走から「ととき」になったという説もあります。

フデリンドウ
フデリンドウ(筆竜胆)
リンドウ科
春に咲くリンドウの仲間はどれも小さく、他の植物に埋もれそうになるのですが、此処では草刈が行われているので、毎年元気に顔をみせてくれます。

ミツバツチグリ
ミツバツチグリ(三葉土栗)
バラ科
「ツチグリ」(土栗)の方は肥大した根が生でも食べられるそうだが、こちらは食べられない。

ハルガヤとキリギリス幼生
ハルガヤ(春茅)
イネ科
ヨーロッパ原産の植物で、日本には明治初期、牧草として移入されました。現在では各地に野生化しています。よくみるとキリギリスの幼生が、花粉を食べにやってきていました。
草刈
北の原にも入り合い地があって、ちょうど草刈が行われていました。
続いて、林の中へと進みます。入り口の林床には、
センボンヤリ
センボンヤリ(千本槍)
キク科
秋の閉鎖花の姿から、名前がついたのですが私はその閉鎖花しか見たことがなかったので、初の御対面となりました。別名「ムラサキタンポポ」。
林内では、クロモジ、ウグイスカグラ、ナガバモミジイチゴ、ミツバアケビ等、樹木の花を見ることが出来ました。

林を抜けると、姫逃池へと向かいます。水辺では、ニョイスミレ、ムラサキサギゴケ、ショウブ等の花が見られ、
ホソミオツネントンボ
ホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)
アオイトトンボ科
ホソミオツネントンボが行ったり来たり。(画像の個体は♂です。)

「モニタリングサイト1000」、楽しいですよ。

後山

5月2日(金)
好山病のメンバーと二人で、岡山県の最高峰へ向かうこととなった。中国山地東部は兵庫県境にある後山(1,345m)である。さすがに日帰りはきついので、前日の夜出立し米子道から中国道へ、そして中国道の「勝央SA」で車中泊、「佐用IC」から国道373号線へと進み、「駒ノ尾登山口」を目指す。

アリアケスミレ
アリアケスミレ(有明菫)
スミレ科
登山口に向かう林道の脇に「我輩が目に入らぬかー」と、アリアケスミレがありました。
登山口駐車場
駒ノ尾登山口駐車場
この駐車場の横にトイレがあります。さあ登りませう。登りだしてすぐにハウチワカエデが赤い花をぶらさげ、オオカメノキが対抗するかのように白く飾り立てています。
ムシカリ
オオカメノキ(大亀の木)
スイカズラ科

うす曇のなか、ゆっくり歩を進めるうちに額に汗が滲んできます。
シハイスミレ
足元にはシハイスミレが、笑顔をふりまいています。なにか元気付けられます。
展望台

中央奥が後山
画像の中央右のピークが舟木山、中央左が後山です。かなり遠方に感じます。けれど一歩一歩、確実に目指すピークは近づいているのです。
後山山頂
後山山頂に到着。2時間ちょっとで着きました。思ったよりも早かったのは体力がついてきたのかな?いえいえ、花が少なかったせいですよ。

山から降りた我々は、せっかく此処まで来たのだからと、「岡山県立森林公園」に向かいました。園内には、
ザゼンソウ
ザゼンソウ(座禅草)
サトイモ科

リュウキンカ
リュウキンカ(立金花)
キンポウゲ科

キクザキイチゲ
キクザキイチゲ(菊咲一華)
キンポウゲ科

が、咲いていました。他にも、キンキエンゴサク、ショウジョウバカマなど。まだまだ、見て回りたかったのですが時間が押しています。帰途につきました。

三瓶山、山開き

4月27日(日)
この数年、正月に登るだけで花の時期に、歩いたことが無い三瓶山。山開きの日にあわせて、行ってきました。ルートは「名号コース」で男三瓶に登り、「姫逃池コース」で降りです。

ヤマエンゴサク
北の原自然林では見事なヤマエンゴサク畑が見られました。

オオタチツボスミレ
木漏れ日を浴びて気持ちよさそうな、オオタチツボスミレ。

ウグイスカグラ

ウグイスカグラ
ウグイスカグラ(鶯神楽)
スイカズラ科

サンインスミレサイシン
サンインスミレサイシン(山陰菫細辛)
スミレ科

小鳥たちの囀りを聞きながら気持ちよく歩いていると、近くで羽音がしました。目をやると、私から2m位離れた地面に、小鳥が降りていて忙しそうに動き回っています。
ヒガラ
ヒガラ(日雀)
スズメ目シジュウカラ科

ヒガラ
ヒガラ
ヒガラ
ヒガラ
なにやら、嘴にくわえて飛び去っていきました。

足元に小さくて目立たないけれど、素敵な花を咲かせる植物がありました。
ヌカボシソウ

ヌカボシソウ
ヌカボシソウ(糠星草)
イグサ科
カメラで覗くと虫の目になったように新たな自然の美が見えてくるようです。

山頂に着くと、山開き神事の準備が整えられていました。お神酒の銘柄が気になります。
お供え

山開き神事
山の神様、今年もよろしくお願いします。

美味しいお神酒を頂いて、良い心持ちになったところでzzz。昼飯たばこをして、下山です。
ナガバモミジイチゴ
ナガバモミジイチゴ(長葉紅葉苺)
バラ科

クロモジ
クロモジ(黒文字)
クスノキ科

ウリハダカエデ
ウリハダカエデ(瓜肌楓)
カエデ科

色々な動植物に出逢えた事を、山の精霊に感謝して帰りました。

船通山

4月26日(土)
毎年、この時期になると必ず向かう山がある。山頂に咲くあの花を見たくて、もう咲いただろうかと、そわそわするのだ。  まだ暗いうちに家を出て奥出雲へと車を走らせる。亀石コース登山口の駐車場に着いたのは、4:50分。支度を整えて歩き出したのは、5:10分。

朝の月

薄暗い中を、静かに歩いていく。杉の植林地を抜ける辺りでミソサザイの歌が聞こえてきた。小さな身体で本当に大きな声で歌う。
日の出前
すこし、明るくなってきた。もう少しで横道になる。

日の出
横道を歩き出してすぐ、谷向かいの稜線から太陽が顔を出す。 

朝日に染まる
朝日に染まる林を見ていると、気持ちが高揚してくる。

6:10分、鳥上コースとの合流地点に着いた。お目当てのカタクリを探す。
やぁ

やぁ

やぁ
カタクリ(片栗)
ユリ科
蕾の個体が沢山あり、その傍らには、頭に帽子を載せた「カタクリ一年生」が、ありました。
一年生
花を咲かせるまであと6~7年かかります。

山頂
6:15分、山頂へ着きました。もちろん、山頂には私とカタクリだけです。
カタクリ
カタクリ
カタクリ
カタクリ
カタクリ
上の画像のように、陽が当たりだし気温の上昇と共に、花被片が開いてきます。   これが見たいが為、早起きしてきたのに・・・、このあと、天気は下り坂。花被片が開ききるのを見られませんでした。
9:06分、仕方なく下山することに。登るときは薄暗くて、撮影しなかった花を撮りながら、降りましょう。
ツノハシバミ
ツノハシバミ(角榛)
カバノキ科

ムシカリ
オオカメノキ(大亀の木)
スイカズラ科
花被のように見えるのは、装飾花です。

サンインスミレサイシン
サンインスミレサイシン(山陰菫細辛)
スミレ科

エンレイソウ
エンレイソウ(延齢草)
ユリ科

ボタンネコノメソウ
ボタンネコノメソウ(牡丹猫の目草)
ユキノシタ科

キクザキイチゲ
キクザキイチゲ
キクザキイチゲ(菊咲き一華)
キンポウゲ科

サンインシロガネソウ

サンインシロガネソウ
サンインシロガネソウ(山陰白銀草)
キンポウゲ科

コチャルメルソウ
コチャルメルソウ(小哨吶草)
ユキノシタ科

ヤグルマソウ
ヤグルマソウ(矢車草)
ユキノシタ科
花期は6~7月。芽出しの頃は異様に赤黒い方です。

立久恵峡の植物2

4月19日(土)
雨上がりの立久恵峡に、花を探しに向かった。ユキワリイチゲの花を撮って以来、久しぶりの「立久恵花模様」です。

コクサギ
コクサギ(小臭木)
ミカン科
コクサギ
試しに、葉っぱをつまんでかずんだら、やっぱり臭かった。

カキドオシ
カキドオシ(垣通し)
シソ科
臭いなら、この方も負けていません。

ムラサキケマン
ムラサキケマン(紫華鬘)
ケシ科
濃淡の紫を綺麗にまとう。

ラショウモンカズラ
ラショウモンカズラ(羅生門蔓)
シソ科
花が大きいからといって、鬼の腕に例えなくても・・・。

シャク
シャク(杓)
セリ科
何故か、この花を眺めると気持ちが和らいできます。

ミヤマハコベ
ミヤマハコベ(深山繁縷)
ナデシコ科
他のハコベの仲間に比べて、大きな花をつけますね。

トキワイカリソウ
トキワイカリソウ(常盤碇草)
メギ科
本日、此処で見たのは全部、白花。

シュンラン
シュンラン(春蘭)
ラン科
いまでも、野性蘭を見つけると眼が輝きます。爛々と。(失礼)



ムラサキケマン
葉っぱの鋸歯に綺麗に雫がついているムラサキケマン。これは、雨の雫ではなく、植物体内の余分な水分を出したものと思われます。雨滴ではこんな具合に付かない。
雫の中にムラサキケマン
雫の中にも、ムラサキケマン。

仲良く

紅白ヒメオドリコソウ
さて、上の画像には何が写っているのでしょうか?家の近くや道端で、早春から花を咲かせる方です。
ヒメオドリコソウ
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)
シソ科
そうです。ヒメオドリコソウですね。帰化植物ですが、すっかり、日本の春に馴染んでいます。そして、いっしょに写っている方は、
シロバナヒメオドリコソウ
シロバナヒメオドリコソウ(白花姫踊り子草)
シソ科
突然変異で色素が抜けたらしいのですが、以前は見かけなかったような気がします。この場所では狭い箇所に群生しています。
紅白ヒメオドリコソウ
紅白、仲良く。

桜に来た者

桜
青空をバックに映える桜を眺めていたら、すぃっと視界のなかに何やら飛び込んできた者がいる。
桜にメジロ
小鳥さんだ。もしかして、あの緑がかった体色のお方は?
美味しい
花に嘴を突っ込んだ。メジロさんだ
いただきます。

いただきます。
枝にぶらさがったり、背伸びをしたり、忙しい食事です。

囀り
蜜の美味しさに、歌いだしました。