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「島根県自然観察指導員連絡協議会」の会報「おとしぶみ」。その編集メンバーの「あきあかね」が運営する、自然画報。

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石見冠山

3月29日(日)
「石見冠山」は、三瓶山方面から眺めると端整な三角錐だ。だが、冠山の西側「於保地盆地」から仰ぐと、どっしり腰の張った山容を見せる。私はどちらかといえば、この於保地盆地から見上げる冠山が好きである。

冠山に登るときは、いつでも大汗をかくことになる。やや急な斜面をその絶頂に向かって登りつめるからだ。

出雲を7時過ぎに出発した3人が、待ち合わせ場所の「深篠川キャンプ場」の駐車場に着くと、地元のKさんと広島のMさん(QJYのMさんではありません)がすでに到着。

道標に従い、登山口へ向かう。登山口の駐車スペースは狭い。2~3台でいっぱいだ。

登山道の足元を見れば、「ミヤマカタバミ」「タチツボスミレ」「ショウジョウバカマ」などの草花や、「トウゲシバ」「オニカナワラビ」などのシダ類、見上げれば「アブラチャン」がたくさん花をつけている。

アブラチャン
アブラチャン(油瀝青)
クスノキ科

沢を渡るとき、ネコノメソウの仲間がたくさんあったので、よく見ると「ホクリクネコノメソウ」のようだ。
ホクリクネコノメソウ
ホクリクネコノメソウ(北陸猫の目草)
ユキノシタ科

しばらく歩くと、「メタセコイア」の大木があり、その傍らを過ぎると徐々に傾斜が増してくる。足が重く感じたときは、足元の草花を見て一息入れるのが一番だ。
エンレイソウ
エンレイソウ(延齢草)
ユリ科

サンインネコノメソウ
サンインネコノメソウ(山陰猫の目草)
ユキノシタ科

やがて、峠に着いた。「たいのすけ鈩跡地」と看板があり、「けら」が転がっていた。
此処からはさらに急な尾根歩きとなる。

岩棚の上で一休み。「タムシバ」の蕾がたくさんある。もう少しすると、良い香りが、かずめるだろう。

タムシバ
タムシバ(噛柴)
モクレン科

岩棚の上で引いた汗が、もう一度出始めた頃、瑞穂町方面との分岐に出た。ここから最後の急登だ。この斜面は滑りやすいので、慎重に。

頂上には、先客が3人。我々は西峰へ行って休憩することにした。途中に「ダンコウバイ」の花。

ダンコウバイ
ダンコウバイ(壇香梅)
クスノキ科

西峰は、実を云うと山頂よりも高い。(山頂859.3M、西峰863M)こちらも眺めは良く、於保地盆地を見下ろしながら昼食と相成った。

降りは、登山道脇の木々に身体を預けながら、転がり落ちるようになるのを防いだ。

メタセコイアの大木の辺りまで下りると、植物を写す余裕がでて、「クラマゴケ」なるシダの一種を撮影。

クラマゴケ
クラマゴケ(鞍馬苔)
イワヒバ科

登山口に戻ると、Kさんが「麓にユキワリイチゲの自生地があるよ」と案内。
ユキワリイチゲ
ユキワリイチゲ(雪割一華)
キンポウゲ科


KさんとMさんに別れを告げ、近くの「断魚渓」に寄ってみた。そこにあった案内板が面白いので紹介します。
アラカシデ?

断魚渓の樹木で最も多いのは「アラカシデ」?
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市内の道沿いで

出雲市内の道の脇で写した、春を謳歌する花々を紹介します。
まずは、「草本」の花々から。

ナガバタチツボスミレ
ナガバタチツボスミレ(長葉立坪菫)
スミレ科


アリアケスミレ
アリアケスミレ(有明菫)
スミレ科


コスミレ
コスミレ(小菫)
スミレ科


ヒメスミレ
ヒメスミレ(姫菫)
スミレ科

島根県内で見られる「菫」の基本種は、25種。交雑種もあるそうですが、基本種だけでも全部見てみたいです。

イチリンソウ
イチリンソウ(一輪草)
キンポウゲ科

曇りがちの天気のとき、撮影したので花は開ききっていません。咲き始めの花被片の裏側は淡紅色で綺麗です。

キュウリグサ
キュウリグサ(胡瓜草)
ムラサキ科

花径は3~4mmですが、草丈は30cm以上になります。見かけたら、ルーペ等で花を見てあげてください。「勿忘草」に形も色もそっくりです。

ヤマルリソウ
ヤマルリソウ(山瑠璃草)
ムラサキ科

花径は1cm位です。「キュウリグサ」と同じ「ムラサキ科」で、輝くような青い花が綺麗です。

トキワイカリソウ
トキワイカリソウ(常盤碇草)
メギ科

花の形がユニークな「トキワイカリソウ」。花の色は紅紫色~白色で、此処の周辺では、全部白花です。強壮・強精の薬草として有名です。

シュンラン
シュンラン(春蘭)
ラン科

この方は、食する事が出来るそうですが、私には出来そうも無いです。
続いて、「木本」の花々です。

アブラチャン
アブラチャン(油瀝青)
クスノキ科

木全体に油分を多く含み、果実や枝から油を採って灯油として利用したそうです。

クロモジ
クロモジ(黒文字)
クスノキ科

和菓子用の楊枝として材が利用される「クロモジ」。新芽と枝先を少し頂いて、煎じましょう。胃にやさしいハーブティーの出来上がり。

キブシ
キブシ(木五倍子)
キブシ科

「五倍子」とは「ふし」と読み、「ヌルデ」の新芽などに「ヌルデシロアブラムシ」が寄生してできる虫こぶのことです。タンニンを多く含み、黒色の染料として利用されました。(昔は「お歯黒」にも)
「キブシ」も果実にタンニンを含み、「五倍子」の代用となることから、「木五倍子」と名づけられたそうです。


ヒメヤシャブシ
ヒメヤシャブシ(姫夜叉五倍子)
カバノキ科

この方も、球果にタンニンを含み、「五倍子」の代役を務めたそうです。

ニワトコ
ニワトコ(接骨木)
スイカズラ科

「接骨木」と云う名前の由来は、昔は骨折した場合の治療には、ニワトコの枝を黒焼きにして、うどん粉と食酢を入れて、練ったものを患部に厚く塗って、副木をあてて押さえておく、という治療をして治したということから、折れた骨を接ぐ薬草という意味で、接骨木(せつこつぼく)という、漢名がついたそうです。

クサイチゴ
クサイチゴ(草苺)
バラ科
名前に「草」とついていますが、れっきとした「木本」です。6月初め頃、熟す果実はあっさりした甘みで大好きです。

ヤマザクラ

ヤマザクラ
ヤマザクラ(山桜)
バラ科

日本人がこよなく愛する春の花といえば「桜」。でも昔は桜といえば「ソメイヨシノ」ではなく、「ヤマザクラ」でした。
桜好きの西行法師の有名な歌、

願はくは花の下にて春死なん その如月の望月のころ


「ヤマザクラ」を見ていると、私もこの歌のような気持ちになってしまいます。

立久恵峡にて 4

3月26日(木)
就活の合間をぬって、立久恵に行ってみました。色々な花が咲き乱れて目を楽しませてくれました。

アマナ
アマナ(甘菜)
ユリ科

天気が良くないと機嫌を損ねて開いてくれない「アマナ」さん。一輪だけ咲いてました。


イチリンソウ
イチリンソウ(一輪草)
キンポウゲ科

これまた、一輪だけ咲いていた「イチリンソウ」さん。天気の良い時に行って見てあげてください。


ムラサキケマン
ムラサキケマン(紫華鬘)
ケシ科

「ムラサキケマン」さん。この色使い、なかなかお洒落だとは思いませんか?


キランソウ
キランソウ(金瘡小草)
シソ科

別名「地獄の釜の蓋」。花が咲く前は小さなロゼット状で地面に張り付いていますが、だんだんと茎を横に伸ばして、地面に蓋をしたようにへばりついています。


ヤマブキ
ヤマブキ(山吹)
バラ科

先日、来たときには可愛い蕾が並んでいた「ヤマブキ」さん。眩しいくらいに咲いてます。


ウグイスカグラ
ウグイスカグラ(鶯神楽)
スイカズラ科

「ウグイスカグラ」さんも蕾と花の可愛い植物です。実は食べることができます。

天狗山~大出日山縦走

3月21日(土)
今朝は冷えた。放射冷却で霜が降りていて、車も白くなっていた。良い天気になりそうだ。今日は久方ぶりの山行、大汗をかくかもしれない。

8時半に熊野大社に6人のメンバーが集合した。近くの山の斜面には「タムシバ」の花らしきものが見える。

「天狗山」と地図には記載されているが、熊野大社では「天宮山」と呼ばれていて、道標にも「天宮山」となっている。

駐車スペースに車を置き、林道歩きを始めるが倒木がたくさんあり、道をはずれて歩くことも。

羊歯好きのメンバーSは、羊歯がある度に立ち止まり、草花好きのOは、菫を見つけると、カメラを構える。登山口に辿り着くまで時間がかかった。

登山口は小さな沢沿いにつけられていて、沢の中の大きな石には、「サンインシロガネソウ」が花をつけてはいるが、まだ日が当たらないので花被を開いていない。

杉林の下には数株の「エンレイソウ」が、開花していた。
エンレイソウ
エンレイソウ(延齢草)
ユリ科

少し登ると湧き水があり、「意宇の源」と表示がある。意宇川の水源のひとつが此処だ。
意宇の源
「意宇の源」で顔の汗を洗う。冷たくて気持ちがいい。日が登ると気温がぐんぐん上がってくる。たっぷり汗をかいてしまった。

「不思議な構築物」とされる石垣跡のような場所には、「ウグイスカグラ」が、蕾をつけていた。

すこし急登になって、足が出ずに顎が出そうになったとき、「天狗山」山頂に着いた。此処は2001年の登山交流会で登って以来、約8年ぶりだ。山頂に1本あるブナが蕾を膨らませている。

天狗山山頂
小休止したら、「大出日山」(おおしびさん)を目指す。いきなり、急坂を下る。降下というよりも落下に近い。木々を支えに降りて行く。

縦走路は、踏み跡がしっかり付いていて迷う事はない。ただ、初めての道なのでどれぐらいで「大出日山」に着くやらさっぱりわからない。今度こそ山頂?と思いながら、幾つかピークを越える。

それでも、昼飯ぐらいに「大出日山」山頂に着いた。山頂には、立派な案内板が設置されていて、簡易トイレもある。
大出日山山頂
此処は、松江市、安来市、雲南市の境界にある。本日、此処で昼飯を食ったのは世界広しと云えども、我々だけである。

大出日山の登山口は雲南市大東町になる。大東の町を流れる「赤川」の源流域にあたる地元の人が力を入れて整備された登山道は歩きやすい。

キブシやダンコウバイなどの樹々の花や、ナガハシスミレ、ナガバタチツボスミレ、ミヤマキケマンなどが見れた。
ナガハシスミレ
ナガハシスミレ(長嘴菫)
スミレ科

ナガバタチツボスミレ
ナガバタチツボスミレ(長葉立坪菫)
スミレ科

ミヤマキケマン
ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
ケシ科

麓に近いところは杉の植林地になっているが、ここでも倒木が目立つ。道を塞ぐように木々が倒れている。

最初にまわしておいた車に乗り込み、「天狗山」の駐車スペースへ戻った。

立久恵峡にて 3

3月20日(金・祝)
今日は彼岸の中日、墓参りを済ませてちょっと立久恵まで足を伸ばしました。どんなものに出逢えたのか・・・。


シロバナネコノメソウ
シロバナネコノメソウ(白花猫の目草)
ユキノシタ科

当ブログに何回も登場した「シロバナネコノメソウ」さん。私は以前、立久恵の霊光寺の下の方の群落を知っていましたが、平成18年の水害以来、そこの「シロバナネコノメソウ」は消失してしまい、落胆していたのですが、立久恵で知り合った人から別の場所を教えて頂き、更に自分でも歩き回ったら、遊歩道脇に2箇所の群落が在りました。感激の再会です。

ウマノアシガタ
ウマノアシガタ(馬の脚形)
キンポウゲ科

根生葉の形から名前がついたと言われる「ウマノアシガタ」さん。その由来について、私はいまだに納得がいきません。でも、この花の金属質のような輝きには、いつもハッとさせられます。

キレハヒメオドリコソウ
キレハヒメオドリコソウ(切れ葉姫踊子草)
シソ科

ちょっと見では「ヒメオドリコソウ」さんのように見えるのですが、よ~く観ると花が同じシソ科の「ホトケノザ」さんのそれに似ているのです。しかも、葉の切れ込みが深く「ヒメ」のように細かい皺もありません。(下画像参照)
キレハヒメオドリコソウ
「キレハヒメオドリコソウ」さん、やはりヨーロッパ生まれの帰化植物です。


ツルカノコソウ
ツルカノコソウ(蔓鹿子草)
オミナエシ科

この方は、足元・・・株元から走出枝(ランナー)を伸ばし増殖します。よって「ツルカノコソウ」さんです。

セントウソウ
セントウソウ(仙洞草)
セリ科

別名「オウレン騙し」とも云われる「セントウソウ」さん。葉っぱだけの時期には本当に騙されますよ。

オオタチツボスミレ

オオタチツボスミレ
オオタチツボスミレ(大立坪菫)
スミレ科

距が白いのは「オオタチツボスミレ」さん。木漏れ日を浴びて気持ちよさそう。

ヤマブキ
ヤマブキ(山吹)
バラ科

岩壁から垂れ下がる「ヤマブキ」さん。開花したときとは違う表情をみせています。たくさん並んだ、黄色の三角帽子が可愛らしい。

画像は無いのですが、「不老橋」の近くには「ミヤマキケマン」さんが花をつけています。
そして、立久恵峡から帰るとき、頭上で見送ってくれたのは「紋付」さんでした。

ジョウビタキ  ♂
ジョウビタキ(尉鶲)
スズメ目ヒタキ科

近くの田んぼで

ポカポカ陽気に誘われて、近くの田んぼの周りを散歩したときに写した野草たちです。
タネツケバナ
タネツケバナ(種漬花)
アブラナ科

田んぼの中に敷き詰めた白い絨毯のように見えるのは「タネツケバナ」さんです。


イヌガラシ
イヌガラシ(犬芥子)
アブラナ科

畦道で踊っているように見えた「イヌガラシ」さん。黄色の小花をつける様は「セイヨウカラシナ」を小さくしたような感じですが、辛くないので役に立たず「犬芥子」などという名前を頂いたそうです。


ナズナ

ナズナ
ナズナ(薺)
アブラナ科

「ぺんぺん草」でおなじみの「ナズナ」さん。ニックネームをもらったり、春の七草粥に使われたり身近で愛らしい野草の一つです。


ノボロギク
ノボロギク(野襤褸菊)
キク科

「ノボロギク」さんは、明治の初めに日本に渡って来たそうです。今や道端に普通に見られます。


ホトケノザ
ホトケノザ(仏の座)
シソ科

春の畦道や道端を「ヒメオドリコソウ」さんと共に紅く染める「ホトケノザ」さん。じっくり見ると「開放花」と「閉鎖花」を一緒につけていますよ。


ノミノフスマ

ノミノフスマ
ノミノフスマ(蚤の衾)
ナデシコ科

田んぼの中で他の草の合間から顔を覗かせたのは、「ノミノフスマ」さん。一見すると10枚の花弁があるように見えますが、「ハコベ」さん同様、深裂した5花弁です。
ノミノフスマ

ノミノフスマ

出雲北山へ

3月18日(水)
昨日に比べいくぶん黄砂現象が和らぎ、出雲北山も見えやすくなりました。そこで、出雲北山の「ミスミソウ」に逢ひに行く決心がつきました。(大げさ)

丸1年ぶりの北山歩きです。乾いた尾根筋の林床には、沢山の「サンインタチツボスミレ」(仮称)が、花を咲かせています。
サンインタチツボスミレ
サンインタチツボスミレ(小立坪菫)
スミレ科

「サンインタチツボスミレ」(仮称)は、「日本のすみれ」(いがりまさし著)によると、 『サンインタチツボスミレ(仮称)は, 従来コタチツボスミレと混同されてきたが,ただ小型であるということだけではなく,歯の基部が切形~浅い心形,茎が立ち上がらず地面をはう,葉脈が目立たない,など顕著な違いがある。
九州北部から,山陰,北陸を経て,東北地方まで主に日本海側の地方に分布するが,四国の瀬戸内側や愛知県などにも分布が知られている。
現在のところ,分類学上の位置は定まっていないので,サンインタチツボスミレ(仮称)として,コタチツボスミレとは一応区別しておく。』
と云うことらしく、それに倣い「サンインタチツボスミレ」(仮称)としておきます。
サンインタチツボスミレ



クロキ
クロキ(黒木)
ハイノキ科

「クロキ」の花は、繊細です。鼻を近づけて、かずむと甘いにほひがしました。


アセビ
アセビ(馬酔木)
ツツジ科

出雲北山では、鹿も食べないので「アセビ」だけが、過密に生えている箇所もあります。


クロモジ
クロモジ(黒文字)
クスノキ科

木漏れ日を浴びて気持ちよさ気な「クロモジ」の花。開花直前の花芽や葉っぱを枝先ごと煎じて飲むと香りの良い胃薬に早代わり。(開花してからも効果はあります。)

峠を越えて沢筋へ降りていきます。さあ皆さんいよいよ今日のその時がやって参りました。
ミスミソウ

ミスミソウ

ミスミソウ(三角草)
キンポウゲ科

1年ぶりに出逢えましたが、株数は減っています。何年かするとこの場所では見られなくなるのかなぁ・・・。

うん、何、いいナン!?

3月17日(火)
このところ、黄砂現象で出雲北山が霞んで見えています。あの山中で「ミスミソウ」はどうしているのかなと、そろそろ逢ひに行かなければと思ひつつ、逆方向の雲南市に向かいました。掛合の道の駅の後ろの公園に、「シロバナヒメオドリコソウ」が在るのを思い出したからです。
シロバナヒメオドリコソウ

シロバナヒメオドリコソウ
シロバナヒメオドリコソウ(白花姫踊子草)
シソ科

昨年より株数が減っていましたが、咲いていました。「ヒメオドリコソウ」と混生していたはずなのに、今年は白花のみです。

さて、此処からさらに国道54号を南下し、途中から吉田町方面へと進みます。またある花の自生地を思い出したからです。そこは、5年以上行ってません。案の定、道を間違えてしまいました。それでも、僅かな記憶を手繰り寄せ何とか辿り着きました。その花は雲南市から飯南町へ抜ける道沿いの法面に散在しています。
ミスミソウ

ミスミソウ

ミスミソウ
ミスミソウ(三角草)
キンポウゲ科

此処にも「ミスミソウ」の自生地があるのです。此処の花は、「大江高山」産のように萼片(がくへん)が淡紅紫色にはなりません。でも、蕊が可愛いでしょ。

仕事中です

傍らの花の上でハナバチの仲間でしょうか?「仕事の邪魔するな」とでも言いたげでした。
雲南も飯南もいいナン!!

川本で 2

3月15日(日)
昨日(14日)の荒天がうそのように、お日様の光が降り注ぐ花撮影日和になりまして、川本町へ出掛けました。と、その前に先日見つけた大田市山口町近くのお花畑へ向かいます。佐田町窪田では、道脇に黄色い小花を沢山つけた「ダンコウバイ」が、黄金色に輝いていました。
ダンコウバイ
ダンコウバイ(壇香梅)
クスノキ科


山口町のお花畑は、「シロバナネコノメソウ」が川沿いに沢山、蕾をつけています。何株か開花しています。開花前の表情が面白いので写してみました。
シロバナネコノメソウ
シロバナネコノメソウ(白花猫の目草)
ユキノシタ科

紅い葯が顔を覗かせていますが、何より面白いのは、白くて先が二つに割れた柱頭らしきものが蛇の舌のように見えるのです。

さて、川本町に向かいましょう。今日はサヒメルの学芸員さんが講師を務める「イズモコバイモ」の観察会が開かれています。ただ、私はそれが目的ではないのでお昼すぎに川本町に入りました。「イズモコバイモ祭り」の世話係ボランティアの方と公開自生地前で落ち合う約束をしていたからです。早速、その方の案内で秘密の花園へ。
イワネコノメソウ
イワネコノメソウ(岩猫の目草)
ユキノシタ科

前回、此処を案内されたとき、初めて目にした「イワネコノメソウ」。その時は、興奮してカメラが震え上手く写せなかったのですが、今回はまずまず。この「イワネコノメソウ」は、島根県内の植物リストには載っていません。でも、この周辺には何箇所か自生地があるそうです。

近くには「シロバナネコノメソウ」が咲いています。ネコノメソウの中では一番派手に見えますね。
シロバナネコノメソウ
シロバナネコノメソウ(白花猫の目草)
ユキノシタ科

開花すると、今度は赤い葯が「マッチ棒」のように見えて面白いです。

続いて別の場所へ、車で少し移動です。なにやら、色々在りそうな雰囲気が漂う場所へ案内され、川辺へと降りました。少し歩くと、
コガネネコノメソウ

コガネネコノメソウ
コガネネコノメソウ(黄金猫の目草)
ユキノシタ科

「コガネネコノメソウ」!!これまた、初めて実物を目の当たりに。体が震えるのを必死で抑え、撮影しました。実物はもう少し黄色みがかっています。

此処の周辺では6種類のネコノメソウの仲間が自生しているそうです。
移動の道脇で、

ミヤマウグイスカグラ
ヤマウグイスカグラ(山鶯神楽)
スイカズラ科

アブラチャン
アブラチャン(油瀝青)
クスノキ科

「ヤマウグイスカグラ」と「アブラチャン」が花をつけておりました。なんか、春の花って見ているだけで興奮して・・・。案内の方にお礼を言って、帰ります。でも、興奮を鎮めないと・・・気持ちを落ち着けるには青い物を見れば良いと、立ち寄ったのは、
ヤマエンゴサク
ヤマエンゴサク(山延胡索)
ケシ科

「ヤマエンゴサク」さんの前でした。果たして落ち着けたのか、皆さんのご想像にお任せします。

新見の花園

3月12日(木)
先日、TVで新見市の草間で「ケスハマソウ(雪割草)」が、開花したと報じていた。草間台の「ケスハマソウ」は同じ新見市の無明谷のものより紅紫色が強い花をつける。天気予報では「花撮影日和」。さあ、行こう。

ケスハマソウ

ケスハマソウ

ケスハマソウ
ケスハマソウ(毛洲浜草)
キンポウゲ科

此処には、スギ林の下に数え切れない程の株がある。画像では伝えられないので、見に行ってください。圧巻です。

草間の近くに「ホソバナコバイモ」の自生地がありますが、ついでにそこにも寄ってみました。
ホソバナコバイモ

ホソバナコバイモ
ホソバナコバイモ(細花小貝母)
ユリ科

画像は同じ株を角度を変えて写したものですが、此処も沢山の「ホソバナコバイモ」が見頃を迎えています。

帰りに無明谷にも寄りました。一ヶ月程前に来たときより、「ユキワリイチゲ」、「ケスハマソウ」の花が沢山見れました。他に「アズマイチゲ」の根生葉、「キバナノアマナ」の蕾を見つけました。
ケスハマソウ
無明谷の「ケスハマソウ」です。淡い紅をさしておいでです。

ユキワリイチゲ

同じく無明谷の「ユキワリイチゲ」咲き始めの花らしく、濃い花色です。別名「ルリイチゲ(瑠璃一華)」に恥じぬ美しさです。